子宮頸がん
子宮の入り口の粘膜に発生し、女性性器悪性腫瘍の中で最も頻度が高いのが子宮頸がんで、子宮や周囲の臓器を摘出しなくてはいけない場合もあります。
30~40代で多く発症しますが、初期症状はほとんどないのが特徴です。進行すると膀胱、直腸、肺、肝臓などに転移する危険があり、生命にも重大な影響をおよぼす恐れがあります。一方、子宮頸がん検診により早期発見することが可能なため、比較的予防や治療がしやすいがんともいえます。
毎年市の子宮がん検診を受け付けております。日程はお問い合わせください。
症状
初期の段階では症状がありませんが、下記の症状がある場合は
がんが進行している可能性もあるため注意が必要です。
- 月経以外の不正出血
- 性交時の出血
- おりものが増える
- 下腹部痛
- 腰痛
- 血尿
- 血便
- 排尿困難
主な原因
性交渉によってヒトパピローマウィルス(HPV)に感染することで発症します。性交渉した誰もがHPVに感染する可能性があり、80%の女性が一生のうちに1回は感染しているともいわれています。感染は一時的な場合がほとんどですが、長期化したときに子宮頸がんを発症することがあります。
子宮体がん
最近、急激に増加しているのが子宮体がんで、子宮内膜がんとも呼ばれています。子宮の奥にある体部の内膜に発生します。月経時に内膜は剥がれて体外排出されるため、閉経前にはあまり発症しません。閉経前後、50歳以降に発症することが多いようです。早期の段階で出血することが多く、ほとんどの場合は不正性器出血によって子宮体がんが発見されます。
症状
- 月経以外の不正出血
- 排尿困難
- 骨盤の痛み
- 排尿時の痛み
- 性交時の痛みなど
主な原因
明確な原因は解明されていませんが、女性ホルモン(エストロゲンと呼ばれる卵胞ホルモン)が分泌しやすい環境下で発症のリスクが高まるといわれ、エストロゲンは、肥満が進むことで脂肪細胞が増殖して多く分泌されます。
エストロゲンの分泌を抑えるプロゲステロンというホルモンがありますが、こちらは肥満が進んでも分泌量は一定のため、結果として体内のエストロゲンが過剰になり、子宮体がんの原因となります。
食事が欧米化し肥満の人が増えた結果、子宮体がんにかかる人も急激に増えているのが現状です。
一方、子宮体がんの1割程度はエストロゲンとは関連しないといわれていますが、こちらは突然発症するものが多く、抗がん剤が効きにくく進行も早いという特徴があります。